記憶が飛ぶのは確かに恐いと思い、実は先日、脳神経外科病院に初めて足を踏み入れ、医師の問診を受けた後、MRIの検査を受けました。
「トミダさん、どうぞ」 名前を呼ばれて中待合室から診察室に入ると、医師が僕の脳の断面図をずらりと目の前に並べているところでした。 初めて見る自分の脳の中身、ではなくて写真。なんとなく可愛く見えました。
「ちょっと、待って下さいよ、今から見ますから・・・」と先生。
写真の左上から順にご覧になっていたところで、先生の目が止まりました。
その時間が長かった。 そしてまた動き出しましたが、その後も時折、目を大きく開いてみたり、写真に目を近づけてみたりします。
「今日から入院です」などと、何を言われてもいいように、心の準備はしたところで、先生の顔が僕の方を向きました。
「脳は大丈夫です」
「・・・? といいますと・・・」 「MRでは異常はありませんね。悪いとしたら別のカ所かもしれませんね」
「そうですか。え~と、これまでなんでもなかった階段なんかでもですね、最近よくころぶんですよ」
「それは、歳ですね」 「あのお言葉ですが、普段僕はだいたい実際の年齢より十は若く見られているんですが・・・」 「ですからそれは、見られているだけですよ。体を大事にしてこれからもしっかり太鼓を叩いてくださいね」
「あ・・・ありがとうございます」
初診伺い書の職業欄に「太鼓打ち」と書いてあるのを先生が見ていたのです。
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