四国八十八ヶ所巡り 歩き遍路 富田打ち その一 阿波國之巻 | 富田和明的太鼓日記『その日の気分打!』

富田和明的太鼓日記『その日の気分打!』

太鼓打ち・富田和明の、太鼓と関係あることないことをその日の気分で綴る、和太鼓ドンドコ日記


今朝五時半、夜行バスは渋谷に到着した。



この街には若い人たちが多い。まだ夜の延長なのだろう。



遍路中、だいたい朝は四時半には起きていた。その前にも目は覚めているけれど、布団には横になっていた。



外が明るくなってくると、早く起きて歩きたくなる。前の日は疲れてヘトヘト状態でも、朝が来るとまた体が疼いている。

遍路中毒と言うべきか、遍路パワーと呼ぶべきか、とにかく朝起きたら歩きたくなるのだ。



前の日に買って残しておいたお握りとかパンを食べて、便通を済ませて六時には出発。そういう日が多かった。







遍路は、朝がとくに気持ちがいい。



ランナーズハイ、という言葉があるけれど、歩くことも快感になる。



僕は歩くことが楽しかったけれど、歩くことでなくてもいい。





遍路をしている人は色んな方がいて、どういうやり方でもいい。



車でもバイクでも自転車でも、歩きでも走ってでも、その人のできるやり方でいい。

驚くことにホントに走っている人もいます。



どれがどれが一番とか、押し付けられるのは真っ平だ。





信心もなくていい。



興味などなくても、回ってみようかと思ったら回ればいい。





お経も唱えなくていい。



もちろん、作法とかガイドブックなどにも書いてあるけれど、仏教はすべての人を寛容に受け入れてくれる(筈)ところが素晴らしいと思う。





笠も白衣も金剛杖もなくていい。



僕だって遍路を始めるまで、とても恥ずかしくて身に付けられる訳がないと思っていた。

なのに、遍路を始めると一日一日きちんと身に付けたくなってくるから不思議だ。



般若心経もいまだに意味はよく分からないけれど、半分くらいまでは覚えた。



手を合わせるだけでも、お辞儀をするだけでもいいと思う。





それぞれのやり方・参り方があって、それを非難したり、他者の悪口を言わないところが弘法大師様の教えだと思う。



みんないいのだと、言っている。



それが遍路だと思う。







たった五日間だったけれど、毎日楽しかった。

またすぐにでも続きを打ちに行きたい、と思う。

ただ、今の僕の状況では、残念ながら次回の予定はまったく立てられない。



お遍路さんは、六十を過ぎた人生の先輩方が一番多い。

皆さん、とても楽しそうですよ。




僕が五日間の歩き遍路をして変わった事。

心については、それは判りません。


但、目にはっきり見えることで判りやすいことは、体重が増えたことでした。

今日も体中がむくんでいますし、特に両の足がパンパンに腫れています。





みなさまもお試しください。









四国八十八ヶ所巡り 歩き遍路 富田打ち その一 


阿波國之巻



第一日目 5月17日(土)


JR坂東駅から歩く 朝七時過発 午後三時過ぎお参り終了


一番・霊山寺 二番・極楽寺 三番・金泉寺 四番・大日寺 五番・地蔵寺

六番・安楽寺 七番・十楽寺 八番・熊谷寺 九番・法輪寺


ここまでは平坦道で歩きやすい


歩行参拝八時間 約25キロ 宿は、越久田屋 お勧め



第二日目 5月18日(日)


九番・法輪寺を朝六時過ぎ発 午後四時半過ぎなべいわ荘着


十番・切幡寺 十一番・藤井寺 十二番・焼山寺


十一番から十二番の山道が八十八ヶ所巡りでも一番の難所と言われている

確かに大変だったけれど、終わってみれば一番の想い出となる


歩行参拝十時間半 約31キロ 宿は、なべいわ荘



第三日目 5月19日(月)


なべいわ荘を朝六時発 午後四時半過ぎ東横イン着


十三番・大日寺 十四番・常楽寺 十五番・國分寺 十六番・観音寺 十七番・井戸寺


十三番寺までが長い、なかなか到着しないこの道も楽しい


歩行参拝十時間半 約32キロ 宿は、徳島駅眉山口 東横イン お勧め



第四日目 5月20日(火)


東横インを朝七時過ぎ発 金子やに午後三時半過ぎ着


十八番・恩山寺 十九番・立江寺


この日は、ちょっと小休止にした。歩き易い道でゆっくりと行く


歩行参拝八時間半 約24キロ 宿は、金子や(勝浦)



第五日目 5月21日(水)


金子や朝六時前発 午後四時過ぎ由岐駅着


二十番・鶴林寺 二十一番・大龍寺 二十二番・平等寺


ここまでで二番目にキツイ山越えが20キロ弱続く

その後、遍路を始めて初めて海が見える町・由岐港までなんとか歩く


歩行参拝十時間 約31キロ 由岐駅から徳島駅にJRで戻る




次打 二十三番・薬王寺



背負って歩いたリュックの重さは、大体5キロ。+小物入れが1キロで、合計約6キロ


地図参考 へんろみち保存協会 編『四国遍路ひとり歩き同行二人』この一冊で足りる

『最後まで残った空海の道』実行委員会編


基本的にできるだけ旧へんろ道を歩いた

十二番寺から十三番寺は、最後まで残った空海の道を歩く

十七番寺から十八番寺は、車道のみを歩く

たくさんの遍路道札、道しるべなどに支えられ歩くことができました



合掌。