正月二日、淡路島福良にある『淡路人形座』新会館に行ってきた。
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以前は山の上にあった人形座劇場が、福良港の前に新しく建てられたと聞いたからだ。
昨年夏にグランドオープンしたそうだ。
いま島では、この劇場のデザインが話題になっている。
確かに、まず見て「あれ?まだできてないのかな?」と思ってしまう。
まるでパッとしないデザインと色だ。
淡路島の中でも福良という町は、一番に熱い気持ちを持った人々が集う。
昔はたくさんあった人形浄瑠璃一座の、その伝統を絶やさず、町のものとして守り抜き、若者を育てて来たことだけをとってみても、判るだろう。
現在は、この一座しか残っていない(僕の祖父の兄も、昔、淡路源之丞一座の三味線弾きでした)。
建物もそんな魂を象徴するような、デザインであって欲しいと思うのだけれど、残念だ。
でも、せめて、今からでもできることはある。
石棺のような外壁そのままのスタイルを止め、人形座にふさわしい色を塗り、華やかな看板で周りを飾ってほしい、と僕は思う。
劇場の中では、お正月らしく「えびす舞」が舞わられ、段物が語られていた。
田舎芝居と侮るなかれ、ここでの芸は本物だ。
一見の価値は充分にあります。
島にお立ち寄りの際には、必ず淡路人形浄瑠璃を見て下さい。
島の魂だと思います。
※写真は、上演終了後お客様と一緒に記念撮影に応じる戎さん