今週のマンデーウォークは、横浜市戸塚区にある光安寺さんに行ってきました。
今日は一日中雨模様でしたが、お寺参りに雨は似合います。
遍路笠を冠って歩いていると、歩き遍路に出ている気分にもなります。
でも、四国遍路と違うのは、道行く人と挨拶をしないこと。
下手に声を掛けたりとすると、変質者に疑われる危険もありますので、私は黙々と歩いています。
ただ、今朝、鴨居駅近くの交差点横断歩道を渡っている時、
サラリーマン風の三十代らしき男性が急に立ち止まり、僕の顔を確かに見て、はっきりと大声を上げました。
「おはようございます! キンチョウキンチャン待ってます!」
私は「ハイ~?(杉下右京風に)」と、心の中で聞き返しました。
ところがその男性は、横断歩道を渡る多くのサラリーマン風男性の一群に隠れてその姿を消していました。
都会には色々な人が居ります。
その場には多くの方がおりましたが、誰も何の反応なく、ただ日常が経過しているようでした。
私は暫く、キンチョウキンチャンが誰なのか頭から離れませんでした。
雨の交差点です。
光安寺(こうあんじ)さんは、戸塚区の平戸町にありました。
なぜ今日、ここを訪ねたかというと、遊鼓さん(奥崎裕子さん)の作品がここに奉納されていると聞いたからです。
午前11時過ぎ、突然の珍客にも関わらず快く招き入れて下さり、本堂にあった「二十五菩薩来迎図」と「蓮池図」、それにお部屋にあった「菩薩像」一点も拝観することができました。
私の格好が格好だけに、たぶん怪しまれたら挨拶だけして帰ろうとも思っていましたが、ホッとしました。
玄関先で失礼ながら遍路笠を外し、カッパを脱いで上下すべてのお着替えをしてから、本堂に上がらせて頂きました。
遊鼓さん、
やはり本物の作家さんでした。
美しいですね、それにお顔が遊鼓さんのお顔でした。
蓮の花もいい感じです。
これを描くには相当に時を費やしているのでございましょうね。
しかし、こうやって納まるべく場所に納まっていると気持ちのよいことでしょう。
もっとじっくりと拝見もしたかったのですが、
またあまり長い時間見ているのもいけないのではないかと‥‥‥‥どこまでも小心者の私でございますので、
ほどほどのところで、おいとまをさせて頂きました。
合掌。
帰り際に山門を出て、もう一度振り返りました。
雨の光安寺でした。
帰りはひたすらに来た道を歩き、雨の横浜を堪能いたしました。
本日は初の40キロ越え、お大師様に導かれての遍路散歩でございました。